改めて感じる文庫本の字の大きさの変化
先日図書館で借りてきた文庫本を読んでて、「何だか読みにくいな」と思っていました。
その理由が文字の大きさ。
文字が大きくなって、今の方が読みやすさを感じます。
今の文字が大きくなったのは2002年頃から
文庫本の文字の大きさの変化を調べてみると、結構ゆっくりとした感覚で文字の大きさが変わっていました。
当初は7.5ポイント→8ポイント→1982年頃から8.5ポイント→1999年頃から9ポイント→2002年頃から9.5ポイント
となっています。
2002年頃に新聞が「紙面の文字を大きくします」と発表して、文字が大きくなった記憶があります。
理由は、高齢者も読みやすい紙面づくりの為です。
新聞の主な購読者層が中高年以上というのもあり、文字を見やすくする必要性が高まってきたせいが大きいと思います。
その動きに合わせるように、書籍全体の文字が大きくなったのではないかと記憶があります。
特に文庫本の文字の大きさは、劇的でした。
9ポイントから9.5ポイントの変化は、正直僅かなものです。
ですが読みやすさは、格段に上がりました。
文庫本の文字の変化で感じたこと
今の大きさに慣れているので、昔の文庫本を見ると文字が小さくて読みにくさを感じます。
そして紙面の密度の高さ。
1ページに詰まっている文字が、ぎっしりと重く感じるほどです。
同じ作品でも、文字が大きくなることで文庫本の冊数が増えたり、ページ数自体が増えています。
本来文庫本は、カバー本を廉価で手に入れることがメリットの一つです。
今は印刷技術が進歩したのでそこまで文庫本のページ数が増えたり、何冊にもわたることは少なくなっています。
ですがその分重くなっているので、持ち歩くには少し損かな?とも感じます。
文字が大きくなって相性がいいのはライトノベルかもしれない
文庫本の文字が大きくなって、一番相性がいいのはライトノベルではないでしょうか。
本は、ページを開いたときの見た目も考えて作ります。
細かな文字だらけのページは、ライトノベルでは想像できません。
「視覚的にも読みやすい」のがライトノベルの特徴なので、一番相性がいいのではないでしょうか。
電子書籍だと文字の大きさも自由自在、なんだけど
「文字の大きさなんて電子書籍で自由に変えれるじゃないか」
確かにそれが電気書籍の利点の一つです。
文庫本を開いたときのわくわく感が薄いというか、違和感を感じるのは古いでしょうか。
文字の配列によるページの美しさも、昔の話なのかもしれません。
特に両開きページの魅力は、電子書籍だと難しい面があります。
勿論電子書籍も機能的に、とても素晴らしいものです。
手軽に持ち運べるし、一度買っておけば(サービスがなくならない限り)何度でもダウンロードできます。
本自体の劣化もありません。
紙の本の手触りと開いたときのわくわく感はやはり捨てがたい
でもやっぱり手触りの紙の感触も捨てがたいです。
だから今でも、ついつい文庫本を手に取ってしまいます。
紙の本の魅力は、今でも捨てがたいです。
生まれたときから電子書籍に囲まれている子供、というのもすでに誕生しているかもしれません。
新しい本の未来がありそうですが、このアナログ感は捨てがたいのが本音です。