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【映像研には手を出すな!】アニメ4話まで見た感想

漫画は読者の空想で、アニメは動きと演出で説得する

「映像研には手を出すな!」は、3人娘がアニメを作る奮闘劇です。

原作の漫画も話題ですが、アニメも話題になっています。

先日4話まで一挙放送があったので、見てみました。

丁度1巻分だったので話の流れを知っていたのですが、ワクワクしながら見ていました。

そこで感じたのは、漫画は読者の空想力でを引き出して読者自身を納得させ、アニメは動きと演出で視聴者を納得させるのだという事です。

 作品の世界を壊さず、演出で作品を感じさせる

原作で少しのコマだけのところも、アニメは結果まで動かす必要があります。

例えば、浅草みどりの空想で飛行ポッドで飛ぶシーン。

漫画だと、ビルの間に入ってから抜けるシーンは約1Pです。

ですがアニメだと、ビルの間に入ってから抜けるまで「見せ場」として様々な動きがあります。

漫画では飛行ポッドで飛ぶことを楽しむシーンですが、アニメではハプニングを演出として取り入れています。

 

そしてビルの隙間を通り抜けた時に見える「最強の世界」。

これは両者変わりません。

漫画は見開きで。

アニメはハプニングを乗り越えてみえた「最強の世界」が、とても印象深く残りました。

漫画には、アニメのビルの隙間を飛ぶときのハプニングがありません。

漫画を読んだ読者は、狭いビルの隙間から見開きの世界を見て世界の広さと飛んでいるワクワク感を感じます。

アニメのハプニングはビルの隙間の狭さと飛行ポッドのスピード感を体感し、一気に世界の広さと飛んでいるワクワク感を感じます。

空想の世界で3人娘が初めて体験する「最強の世界」。

アニメの演出は原作の持ち味を殺さず、スリルと緊迫で彩ります。

そして納得できます。

このシーンの演出オリジナルですがは、アニメが漫画の世界を壊さずに、視聴者がはまり込めるように感じられるシーンでした。

ちょっとしたシーンを付け加えて世界の日常やキャラの性格が見える

アニメでは、ちょこちょこと日常世界や3人娘のそれぞれの性格による行動が見えます。

例えばコインランドリーのシーン。

水崎ツバメがいちご牛乳で汚れた制服を洗いに、コインランドリーに来ます。

コインランドリーや牛乳の支払いが電子マネーであったり、金森がコインランドリーの支払いをしている時に「先行投資ですから」といっていたり。

それに対して水崎は、クレジットカードしか支払い方法を持っていないようだったり。

洗濯機自体や牛乳販売機、テレビは、見た目が昭和レトロです。

しかしシステム的に、電子マネーカード(学生証が兼ねている感じ)をかざすだけで支払い終了です。

ある意味、現状より進んでいます。

これより、見た目はレトロな世界ですが実はテクノロジーがかなり現代的であることがわかります。

水崎ツバメがかなり裕福な家の子供であり、浅草と金森は金銭感覚も含めて庶民であることがわかります。同時に金森が、お金を使って儲ける事を厭わない性格であり将来を見据えて行動する人間であることがわかります。

3人が揃ってただ歩いたり走っているシーンも、身長差を感じたり性格を感じられたり。

アニメの些細なシーンですが、各人物像の一部や世界観をしっかりと感じる演出が作品の世界を深めてくれます。

水崎ツバメの「アニメーターは役者なんだよ!」を実感できる

作品中、水崎ツバメはアニメータ―の事を「空や風、海、人物、なんにでもなりきって演じることができる。アニメータは役者だ」と言い切ります。

このことが一番わかるのが、「風車の世界」の風をこれでもかと感じる3人娘や建物、物の動きでした。

風が徐々に強くなってビルの旗がはためく様、そして3人娘がボートに乗って水面を走る時に揺れるスカーフやスカート、髪の動き。

そしてそれぞれ3人娘の動き。

私に風が向かって吹いていないのに、風の存在・強さ・向きを感じます。

そこにないものを感じさせる演技力(の表現)、まさに「アニメーターは役者なんだよ!」です。

3人娘の空想世界では効果音が人声なのがいい

3人娘が空想世界に入り込むときは、絵のタッチが水彩画のようになります。

そして効果音が人の声です。

人の動きやマシンの動きなど殆どの効果音を、恐らく3人娘の声でやっているのではないでしょうか。

それがとっぷりと3人娘が空想世界に浸かっているようで、地味に好きです。

風立ちぬ」で同じ手法が使われていましたが、私は恐怖を特に感じてしまい不気味な世界であることしか印象に残っていません。

しかし「映像研には手を出すな!」は、そういうことを感じません。

男性・女性別の声から感じる印象はあるのでしょうが、それでもこの違いは興味深いです。

話の筋を知っていても、アニメが楽しい

丁度1巻分のストーリーだったので、話の筋はわかっていました。

それでもアニメを見ていてワクワクできたのは、これがとてもいい作品からなんだなと思います。

キャラが動き世界が動き、それを見る楽しみ。

原作ありのアニメの心配は、「そんな動きしないのに」「そんな台詞しゃべらないよ」という余計な追加演出や削除です。

ですが「映像研には手を出すな!」のアニメには、心配がないように見えました。

漫画は、読者の想像力をうまく引き出して作品に入り込ませます。

しかしアニメは、アニメなりの演出と動きがより作品世界に入り込ませてくれます。

 今後も楽しみなアニメです。

 

原作漫画「映像研には手を出すな!」

この世界、癖になります。

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