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【麒麟がくる】第17回を斎藤高政の目線で考えてみる

 

麒麟がくる」第一部完

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 あまり書いていませんが、実は「麒麟がくる」をずっと見ています。

第17回は、第一部完となる区切りの話でした。

斎藤道三と高政の対決の決着から明智光秀の今後の身の振り方についてまで、というのが、ざっとしたあらすじです。

 今回の目玉は、斎藤親子の決着の行方です。

斎藤道三明智光秀について言及している人は、多いでしょう。

斎藤道三はかっこいいし、絵になるし、明智光秀はようやく主人公ぽくなってきました。

しかし斎藤高政の目線で見たらどういう感じなのかな、と気になったので大河内の出来事で考えてみました。

斎藤高政の大河ドラマ内での状況は

 今までの「麒麟がくる」で斎藤高政は、こういう状況です。

土岐頼芸に自分の子であると吹き込まれ、斎藤道三との考え方の違いもありすれ違いが続きます。

ついに実母に詰め寄りますが「お前は道三の子供」といわても、本人はやっぱり納得してません。

そんな時、実母が亡くなります。

悲しみに暮れる斎藤道三に「家督を譲れ」と迫り斎藤家の家督をつぐのですが、弟達を殺して自分の地位を守ります。

妹の帰蝶は嫁ぎ先の織田家から、何かと内政干渉をしてきます。

斎藤道三と決定的に決裂し、父親を討ち取る。

中々拗らせそうな環境ですね。

高政の周りは危険人物が多すぎる

 彼と父親の仲は、元々順調ではありません。

割と保守的な考え(当時では常識でもある)の高政と、目的の為ならば実利優先の道三。 

道三に猫かわいがりされ、妹と結託している弟達。

嫁ぎ先から内政干渉を密かに行うしたたかな妹。

実権は自分に譲ったが、まだまだ影響力が大きい父。

自分は長男とはいえ側室の息子であり、他の兄弟は正室の子供。

「なんでもする」と約束した友もいまいち信用できない。

斎藤高政から見れば、自分の地位を固めたり国内をまとめるために邪魔な存在ばかりです。

 

 斎藤高政の周りは、彼から見て危険人物しかいません。

内から外から破壊工作をする身内だらけで、疑心暗鬼にならざるを得ません。

そんな彼が自分の地位を守るためにできる事は、敵対勢力の早期排除です。

それも速やかに、先手必勝で行う必要があります

あの時代は、身内は強い味方でもありますが同時に厄介な敵にもなります。

だからこそ早急に対処する必要があったわけですね。

「父親殺し」という呪いと汚名

 斎藤道三と一騎討ちをする時に、当初は「誰も手を出すな」と命令を出しています。

しかし道三による執拗な「父親の名前を言え」「お前は嘘つきだ」という追及により、精神的に追い詰められます。

ついに「このものを討て」と当初の命令をひっくり返します。

このシーンがとても重要です。

  • 自分の発言をすぐにひっくり返す
  • 自分で父親を殺そうと思ったが他人に殺させる

斎藤高政が道三のような一本通った信念を、例え嘘であっても通すことをしない。

自ら手を汚すことを放棄する「逃げ」も辞さない。

「自分が嘘をついている」という事を、暗に認めている象徴に見えます。

 

 いくら下剋上の時代であっても、父親殺しは大変な汚名でありタブーです。

今後彼は何をしても「父親殺し」という陰口をささやかれ、信用もされにくくなります。

ですが部下に殺させれば、「自分は殺さなかった。部下がやったことだ」と言い訳する道が残されています。(結果的には一緒ですが)

今後この汚名は、呪いのように彼に付きまといそうです。

道三が生きていても地獄、死んでいても地獄

 斎藤高政にとって斎藤道三という存在は、生きていても苦悩、死んでも呪いをかけた人物です。

彼にとってこれほど呪わしい、地獄のような存在があるでしょうか。

なまじ道三に対してわずかでも愛情のかけらを持っていただけに、また自分が本当は道三の実子であるとわかっているだけにどれほど苦しい事か。

それが一騎討ちの時の涙だと思います。

愛と憎しみが同時にあるような、苦悶するしかないと思います。

 

 「軍門に下れば命はとらない」と高政はいっていましたが、もし道三が降参しても、遅かれ早かれ衝突は避けられなかったのではないでしょうか。

 

 視聴者からは散々な言われようですが、彼の目線で状況を考えると同情する余地があるのではないかと思います。

 

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