「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」のシナリオが動き出す
「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」が、ついに始まりました。
FGOの中でも好きなシナリオなので、楽しみに待っていました。
絶対魔獣戦線バビロニアは、FGOの第1部7章にあたる話です。
元々人気のあるシナリオで、私も大好きな話です。
一話は物語のほんの序章と導入
一話は、完全に物語の導入部という感じでした。
元々FGOのシナリオはそれぞれ独立しているので、特に関連があるわけではありません。
ですが徐々に、それまで旅を続けてきた積み重ねがシナリオに表れてきます。
ちょっとその部分を1話では省いたかな?という印象が残りました。
目立つのが、FGOの人理修復関連です。
何故人理修復が必要なのか、なぜマスターが一人なのか、今カルデアはどのような状態なのか。サーヴァントとは何か。
そういう面が、さらっと流されています。
詳しく説明すると、一話を丸々それだけで使ってしまうからでしょうか。
あっさり流したのはFGOを知らない人にとって戸惑うかもしれませんが、それよりも物語を優先するのはいいと思いました。
一話は「冒険は次週からだ」というところで終わります。
ゲームをアニメ化すると、プレイヤーが知ってる世界観や前提条件をどう処理するかが問題になります。
全く知らない人を対象としてアニメを作るか、プレイヤーを主な対象としてアニメを作るか。
それによって脚本が大きく変わってきます。
この先色々と設定が挟まれてくる可能性もあるので、未プレイの人も一話で切り捨てるのはもったいないと思います。
戦闘の爽快感と異国の風景に魅了される
風景が中東の美しさであふれている
マスターとマシュがウルクに降り立つのですが、その風景が実に異国らしくていいんです。
水の描写が不自然なほど美しいのですが、それ以外にも丘や道、森の植物、遠景まで。
メソポタミア文明が花咲いた地域が舞台となります。
現代の地理的にはイラク、シリア、イランの3国の国境が接しているエリアを中心に、メソポタミア文明は発展しました。
バビロニア戦線では、チグリス川とユーフラテス川の平野が中心となります。
国で言えばイラクです。
イラクといえば砂漠や荒涼とした岩山を、イメージする人が多いのではないのでしょうか。
確かにそのような土地は多いのですが、ウルクのある周辺は当時、草原も広がる土地でした。
雨が少ないので乾燥していますが、土地は川から流れてくる豊かな水と土で肥沃です。
そのような気候風土を反映した背景に、脱帽しました。
草原といってもわさわさと草が生えているのではなく、また岩山の聳え立つ様子、乾燥した大地と川の岸辺との差。
木はほとんど杉の木で、日本のように森があちこちとあるわけでもなく大規模でもありません。
恐らくまだ気候変動が起こる前のメソポタミア文明の時期をモデルに、描かれてるのではないでしょうか。
流石「賢王」ギルガメッシュが納める土地です。
「豊饒さと美しさ」で、賢王たる統治の見事さを表現しているようです。
(メソポタミア文明末期は、気候変動により土地が乾燥することで文明の崩壊を迎えたという説があります)
背景は瞬間的に変わったり、それ自体が主役になることは滅多にありません。
しかしこのような細部がしっかりと作りこまれたアニメ作品は、それだけで物語に入りやすくなります。
「神は細部に宿る」という言葉を、実感します。
爽快なマシュとイシュタルの戦闘シーン
見ていて爽快だったのが、戦闘シーン。
マシュとイシュタル、二人とも動く!動く!
スピード感の緩急、表情や人物のアップとズームのリズムが心地よく、映画クオリティの様です。
リズム感と爽快感を味わえるので、見ていてわくわくした戦闘シーンの連続でした。
マシュはスピード感のある動きの中に、盾としての重さもあります。
盾を構えて殴って使う。
文字にするとこれだけですが、彼女の戦闘スタイルは守りであることがすぐにわかります。
イシュタルはマシュと比べてさらに軽やかさを増し、同時に余裕を感じさせます。
そこはやはり女神様ですね。
特に力をふるっているわけでもなく、軽々と曲芸がごとく軽やかに戦闘を行います。
アグレッシブに敵を仕留めていくのですが、彼女が本気でやってないことがその表情や動きからわかります。
それぞれの個性と戦闘スタイルがしっかりと感じられたのが、1話のつかみとしていい感じです。
2話も楽しみ
戦闘シーンの担当者がいるので、それ専用に作りこまれているためでしょうか。
それでもやはり動きと表情の妙が、素晴らしいと思いました。
2話が楽しみです。