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TV版エヴァンゲリオン最終回をかつてリアルタイムで見た、当時の感想

TV版エヴァンゲリオン最終回をリアルタイムで

何やらここ数日、TV版エヴァンゲリオン最終回が話題になっているようです。

私はTV版エヴァンゲリオン最終回を、リアルタイムで見たことがあります。

それはあまりにも遠い記憶。

しかしそのインパクトは覚えています。

率直にいうと、受け入れていました。

 

当時何かと論争がありましたが、私はあまり否定する気がありませんでした。

当時のエヴァンゲリオンの制作回りの事情を一切知らない、作品についての細かな設定やキャラ同士のTV版で見た以上の関係性を知らない。

つまり私が知っているのは、TV版で見た情報だけ、という事になります。

そういう視聴環境だった私ですが、特に激怒する事もありませんでした。

 

後にこの最終回が(というか、数話前から)、大論争や感情的なムーブメントをファンの間で起こしていたことを知ります。

最終回の率直な感想

当時の覚えている事や感想を一言でまとめると、「シンジ君が彼の『心の平安』を見いだせてよかった」という事です。

後半からの展開が彼の心をズタボロにするので、見ててハラハラしていました。

代表的なのが、彼がカヲル君を殺してしまう事。

その後のミサトさんとシンジ君のセリフのやり取りを、今でも覚えています。

ミサトさんが特に慰めるでもなく諭すのでもなく、ただ淡々と彼が死んだのは彼がそう願っただけの事だと、彼が生きるのを諦めただけの事だと言い放つのです。

傷心どころじゃない人間に、事実だけ見たらそうだとは言え、全くの配慮無し。

司令官としての彼女であって、保護者としての彼女はそこにはいません。

その他の大人も誰も彼を慰めもしないし、気遣いもしない。

友達も色々物理的にいなくなってるし、いわゆるカウンセラー的な人もいないし。

自己を褒めて認めてくれる人もそばにいないし。

こんなの地獄じゃん?

地獄以外の何物でもないじゃない?

孤独と罪悪感でソウルジェムが一瞬で真っ黒ですよ。

 

そんな状態の彼の精神的な内面のやり取りのみを描いたのが、最終回です。

確かにこの時点で、人類補完計画をはじめとした各種謎はほぼ明かにされていません。

ただわかるのが人類補完計画中で、彼の魂の救済の過程のみ。

彼がたどり着いたのが「ここにいてもいい。自分は自分でいていいんだ」という事。

その結論に達した時、明るく晴れた世界で「おめでとう」と皆に祝福されて終わり。

心のありようで同じ現象やものも違って見える。

そしていろんな人とつながっているんだよ。

だから君は君でいいんだよ、

私はこの祝福と彼のとびっきりの最後の笑顔で、やっと心が救われたんだなと思いました。

同時に彼が本当の意味で独り立ちしたのとも。

私がTV版エヴァンゲリオン最終回を受け入れたのは、このせいだと思います。

シンジ君の物語としては「あり」なのです。

 

遥か遠くの昔の事なので細部はかなりぼんやりしてますが、このシーンに対して思ったことは覚えています。

怒る人の気持ちもわかる

だからといって、あの最終回を見て怒った人の気持ちもわかります。

何故なら物語そのものをきちんと畳めなかったどころか、全てを投げ捨てていったような最終回だったから。

台本の中身、線だけ、下書きのような絵という、普通の作品ではありえないような演出は斬新といえば斬新。

事情を知らなくても、放送事故なのか演出なのか判断が迷うような演出が多く使われています。

一人のキャラに注目するのではなく一つの作品としてみれば、何もそこになかった虚無のような感じがするでしょう。

今までずっと見てきたのはなんだったんだ、と虚しさも感じるかも。

 

TV版エヴァンゲリオン最終回をリアルタイムで見ていた人は、あの最終回に対して両極端な意見や感覚を味わったのだと思います。

あの時の空気はあの時しかなかったものだと思います。

どちらにしろこの作品が持つ「何か」が、強く心に入り込んだのは間違いないかなと私は思っています。

 

 

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